Dewarr とは?Goodreads・Audiobookshelf連携の自己ホスト型オーディオブック管理ツール
オーディオブックを楽しむ人が増える中、「Goodreads のウィッシュリスト管理」「Audiobookshelf でのライブラリ管理」「自動ダウンロード」を別々のツールで行っている方も多いのではないでしょうか。Dewarr はこれらをすべて一つのセルフホスト型ウェブアプリに統合した、GitHubで急上昇中のオープンソースツールです(★109)。
Dewarr とは?主な機能とできること
Dewarr は Python ベースの自己ホスト型オーディオブックライブラリ管理ツールで、Audiobookshelf や Grimmory と連携してライブラリを管理しながら、Goodreads・Hardcover のブックリストを自動同期する機能を持ちます。
主な機能は次の通りです:
- ライブラリ連携 — Audiobookshelf または Grimmory と接続し、所有作品の確認と完了ダウンロードのライブラリインポートが可能
- Goodreads 同期 — 棚のフォロー・CSV エクスポートのインポート・新着チェックを自動化
- Hardcover 同期 — プライベートリストを含むリスト一覧の追跡
- 自動ダウンロード — MyAnonamouse・Prowlarr・AudiobookBay から優先順位付きで自動取得
- M4B チャプター変換 — マルチファイル MP3 を1つのオーディオブックに結合
- 通知機能 — Discord・ntfy・Apprise・JSON Webhooks で新着・完了通知
技術スタック
Dewarr は Python(バックエンド)+ Docker + PostgreSQL で構成されています。GitHub には .dockerignore、Dockerfile、compose.yaml、pyproject.toml が含まれており、コンテナベースの運用が標準です。Alembic によるマイグレーション管理も組み込まれているため、バージョンアップ時のデータベース更新も自動で行われます。
Audiobookshelf との違い・なぜ今 Dewarr なのか
Dewarr は Audiobookshelf の競合ではなく補完ツール と捉えるのが正確です。
| 機能 | Dewarr | Audiobookshelf |
|---|---|---|
| ライブラリ再生 | ❌(連携先で行う) | ✅ |
| Goodreads 同期 | ✅ | ❌ |
| 自動ダウンロード | ✅ | ❌ |
| ブックリスト管理 | ✅(Hardcover連携) | 限定的 |
| Docker 対応 | ✅ | ✅ |
Audiobookshelf が「再生・ライブラリ管理」に特化しているのに対し、Dewarr は「発見・取得・リスト同期」に強みを持ちます。Plex/Emby と *arr 系ツール(Sonarr/Radarr)の関係に近く、オーディオブック版の Readarr とも言えます。
既存の Audiobookshelf 環境に Dewarr を追加することで、Goodreads の「読みたい」リストからオーディオブックを自動取得してライブラリに追加する、というフローが実現します。2026年現在、この組み合わせを扱う日本語記事はほとんどなく、一次情報として価値の高い領域です。
Dewarr のインストール方法(Docker Compose)
基本的なセットアップ手順
Docker Compose を使ったセットアップが最も簡単です。以下の compose.yaml を作成してください:
name: dewarr
services:
dewarr:
image: ghcr.io/logabell/dewarr:latest
environment:
PUID: 1000
PGID: 1000
TZ: Asia/Tokyo
PUBLIC_URL: http://localhost:8000
DB_HOST: postgres
DB_NAME: dewarr
DB_USER: dewarr
DB_PASSWORD: your-password-here
volumes:
- ./config:/config
- ./data:/data
ports:
- "8000:8000"
depends_on:
postgres:
condition: service_healthy
restart: unless-stopped
postgres:
image: postgres:18
environment:
POSTGRES_DB: dewarr
POSTGRES_USER: dewarr
POSTGRES_PASSWORD: your-password-here
volumes:
- postgres:/var/lib/postgresql
restart: unless-stopped
volumes:
postgres:
mkdir -p config data
docker compose up -d
localhost:8000 にアクセスしてアカウントを作成したら、Settings からサービスを接続します。
Goodreads / Hardcover の連携方法
Goodreads 連携:Goodreads のユーザー RSS フィードの URL を Settings に入力するだけです。CSV エクスポートをインポートして過去の読書記録を一括取り込むことも可能です。
Hardcover 連携:Hardcover の API キーを作成する際に、read:catalog・read:me:content・read:lists・read:library:public・read:users・write:lists のスコープを有効にしてください。Settings > Reading Accounts から設定できます。
こんな人に向いている
自宅サーバー・VPS 管理者の活用シナリオ
ホームラボ管理者・インフラエンジニア にとって、Dewarr は既存の *arr スタックへの自然な追加となります。Prowlarr と連携させることで、インデクサーの設定を共有しながらオーディオブックの自動取得が可能です。Raspberry Pi 4(RAM 4GB)や VPS(2GB RAM 以上)で十分動作します。
構成例:
- Audiobookshelf(再生・ライブラリ) + Dewarr(発見・取得) + Prowlarr(インデクサー)+ qBittorrent(ダウンロード)
多読家・書評ブロガーの活用シナリオ
Goodreads ヘビーユーザーや書評ブロガー は、読みたいリストの管理と実際の取得を自動化できます。Goodreads で「読みたい」に追加した本が自動でダウンロードキューに入り、完了後 Audiobookshelf のライブラリに追加されるという体験は、従来の手動管理と比べて大幅な時間短縮になります。
使う前に知っておきたいこと
現状の制限と注意点
アーリーリリース段階:v0.3.7 現在、アーリーリリースと明示されています。自動ダウンロード機能はデフォルトで無効になっており、有効化は慎重に行う必要があります。
Goodreads RSS の制限:Goodreads の RSS フィードは全書棚のデータを含まない場合があります。過去の読書記録は CSV エクスポートで補完することが推奨されています。
ライセンス:MIT ライセンスのため、個人・商用を問わず利用・改変・再配布が可能です。サードパーティのライブラリやアセットはそれぞれのライセンスが適用されます(詳細は docs/notices/ を参照)。
プラットフォーム要件:Docker と PostgreSQL が必要です。Docker が動作する Linux・macOS・Windows(WSL2)で動作します。最低 RAM 1GB 以上、推奨 2GB 以上の環境が必要です。
接続サービスの利用規約確認:MyAnonamouse、AudiobookBay 等のダウンロードソースを利用する場合は、各サービスの利用規約を事前に確認してください。
関連ツール・おすすめサービス
- DigitalOcean — Dewarr のセルフホスト先として最適な開発者向けクラウド。App Platform や Droplet でかんたんにデプロイできます
この技術を学ぶ
アプリに興味を持った方には、Udemy のオンラインコースもおすすめです。
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まとめ
Dewarr は、オーディオブック愛好者のための「発見・取得・ライブラリ管理」を統合したセルフホスト型ツールです。Audiobookshelf と組み合わせることで、Goodreads のウィッシュリストから自動取得・ライブラリ整理まで完全自動化が実現します。アーリーリリース段階ながら README が充実しており、Docker 環境があれば30分以内にセットアップ可能です。Goodreads・Hardcover ユーザーで自己ホスト環境を持つ方に、ぜひ試してほしいツールです。
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