Repo-lab
データ分析

STAMPEDEとは?Robinhood ChainのDeFiウォレット動向を可視化するOSSツール

⭐ 162 stars GitHub →

DeFi市場で「スマートマネー」とも呼ばれる先行ウォレットの動きを追いたいと思ったことはないでしょうか。STAMPEDE(162スター)は、Robinhood Chain上のウォレット「ローテーション」——あるコインを売って別のコインを買う行動——をオンチェーンデータから検出・可視化するオープンソースのPython製分析ツールです。

2026年9月にv0.1.0として初公開され、APIキー不要の60分サンプルデータ付きで即座に試せます。

STAMPEDEとは?基本概念とDeFiウォレットローテーション分析の使い方

STAMPEDEは「ウォレットローテーション」という概念をコアに置いています。あるアドレスがコインAを売り、一定時間内にコインBを買う——この動作を「観測されたローテーション」として記録し、数万件のオンチェーンデータから統計的に集計します。

重要なのは、STAMPEDEが**純粋に読み取り専用(リードオンリー)**であることです。ウォレットの秘密鍵もAPIキー(デモモード限定)も不要で、取引やトランザクション送信は一切行いません。

項目 内容
スター数 162
言語 Python 3.13
対応チェーン Robinhood Chain(チェーンID: 4663)
ライセンス 未設定(要確認)
最新版 v0.1.0(2026年9月11日)

4つのビューから見るDeFiウォレット動向の使い方

STAMPEDEは目的に応じた4つのビューを提供します。

TERMINAL — ウォレットローテーションのリアルタイムフィード

stampede terminalコマンドで起動するTextual製のターミナルUI。観測されたシーケンスのライブフィード、ホットローテーションのリスト、アクティビティスパークラインを1画面で確認できます。

RADAR — コイン別スコアボード

Webビューの「RADAR」は、どのコインにウォレットが集まっているかを10分ごとの流入量・加速度・発信元の広さなどのスコアで評価します。スコアの各部品が完全に可視化されているため、なぜそのコインがランクインしているかを一目で把握できます。

FLOW — コインのエゴネットワーク図

特定コインのウォレット流入元・流出先をサンキー図(リボン幅=ユニークウォレット数)で可視化します。リボンをクリックするとトランザクション証拠が展開されます。

MAP — 3D空間ビューとオートパイロット

three.js製の3D/2Dシーンでコインをノード、観測ローテーションをエッジとして描画します。オートパイロット機能が最も強いルートを自動飛行し、エビデンスカードを展開します。

STAMPEDEのインストールと基本的な使い方

クイックスタート(APIキー不要)

# リポジトリのクローン
git clone https://github.com/Argona7/stampede && cd stampede

# 依存関係をインストール(uvがPython 3.13を自動インストール)
uv sync

# WebビューのビルドはNode 22+が必要(ターミナルのみなら省略可)
cd web && npm ci && npm run build && cd ..

# デモモード起動(17MBのサンプルを自動ダウンロード)
uv run stampede demo
# → http://127.0.0.1:8791/ でWebビュー起動

# 別ウィンドウでターミナルUI(120×36以上のターミナル推奨)
uv run stampede terminal --api-url http://127.0.0.1:8791

demoコマンドはv0.1.0リリースアセットからstampede-demo.sqlite.xz(17MB)を自動取得し、146,329トレード・33,743ウォレットの60分間データを20倍速でリプレイします。

ライブモード(Alchemyキー必要)

# .env に ALCHEMY_API_KEY 等を設定後
uv run stampede serve --mode live

ライブモードではAlchemy RPCキーが必要です。詳細はdocs/DEVELOPMENT.mdを参照してください。

こんな人に向いている:職種別活用シナリオ

STAMPEDEが特に価値を発揮するのは以下の職種です。

オンチェーンアナリスト・DeFiリサーチャーであれば、RADARビューでコイン別のスコア推移を監視し、どのコインへウォレットが集中しているかをデータ駆動で把握できます。従来はExcelやDune Analyticsで手動集計していた作業をローカルで自動化できます。

ブロックチェーンエンジニア・DeFi開発者には、FLOWビューでトークンのウォレット流入・流出ネットワークを可視化し、トークノミクス設計の参考データとして活用する使い方があります。61テスト通過の品質保証済みコードベースのため、カスタマイズの足がかりにもなります。

STAMPEDEとの違い・なぜ今このツールか

既存のオンチェーン分析ツールとの比較

比較項目 STAMPEDE Dune Analytics GMGN.ai
ホスティング ローカル完結 クラウド クラウド
APIキー デモ不要 必要 不要
対応チェーン Robinhood Chain専用 マルチチェーン マルチチェーン
料金 無料(OSS) 無料〜有料 無料〜有料

STAMPEDEはRobinhood Chain特化という点が最大の差別化です。GMGN.aiがWebベースの一般的なウォレットトラッカーであるのに対し、STAMPEDEはPONS v2ボンディングカーブとUniswap v4プールという特定のDeFiプロトコルを詳細分析します。

Robinhood Chain急伸の背景

Robinhood Chainは米国の証券会社Robinhoodが展開するEVM互換チェーンで、Baseやモナーコと同様のミームコイン文化が育ちつつあります。STAMPEDEはこのエコシステムのオンチェーンデータをリサーチするために生まれました。

使う前に知っておきたいこと

ライセンスが未設定

現時点でSTAMPEDEにはライセンスが設定されていません(GitHubのIssueでも指摘されています)。ライセンスなしは著作権法上「全権利留保」を意味するため、商用利用・改変・再配布は著者の明示的な許可が必要です。個人学習・研究目的での使用前も一度著者に確認することを推奨します。

Robinhood Chain限定

STAMPEDEはRobinhood Chain(チェーンID: 4663)のみに対応しています。Ethereum・Base・Solanaなど他のチェーンには現時点で非対応です。

投資アドバイスではない

READMEに明記の通り、このツールは「観測されたローテーション」を示すだけで、アドレスが同一オーナーかどうか、売りの収益が買いに使われたかどうかを主張するものではありません。分析結果を投資判断に直接使用しないでください。

ハードウェア要件

ライブモードは大量のRPCリクエストを処理するため、高速なインターネット接続とAlchemy等のRPC APIキーが必要です。デモモードはローカルSQLiteを使用するためオフライン動作可能です。

まとめ

STAMPEDEはRobinhood Chain特化のウォレットローテーション可視化ツールとして、DeFiリサーチャーやオンチェーンアナリストに新しい分析視点を提供します。APIキー不要のデモから即座に体験でき、4つのビューで多角的なデータ探索が可能です。ただしライセンス未設定の点には十分注意し、商用利用前は著者への確認を忘れずに。

関連ツール・おすすめサービス

  • DigitalOcean — STAMPEDEをVPS上でセルフホストするなら開発者向けクラウドがおすすめ

この技術を学ぶ

データ分析に興味を持った方には、Udemyのオンラインコースもおすすめです。

毎日更新のGitHubツール情報

LINEで受け取って最新情報をキャッチアップしよう

友達追加する(無料)

この記事が役に立ったらシェアしてください